2005年10月07日

離れられない仕事

手づくり市の額用の白絹がいよいよ底をついてしまって、自転車で老舗の白生地屋さんまで出かけてきました。いつもは、天神さんの縁日や和小物屋さんで安く売られているハギレで間に合わせていたのですが、今回はちょっと奮発して、新品の反物を切って分けていただきました。「三越のちりめん、小巾の八掛分」が今回の買い物、、、未だに良く解らない生地の種類や尺貫法です。(*^。^*)

店を出ての帰り道、急な雨。生地を濡らしては大変としばらく雨宿りすることにしました。軒を借りたお店を覗くと、色とりどりの古い着物がさがっています。その中に、淡い地色に菊の花を染めた友禅の振袖を見つけて、しばらく見とれてしまいました。いろんなところにシミが出ていてそうとう古い着物のようですが、細かい菊の花びらの1枚1枚まで、念入りにぼかしてある相当手の込んだもので、往年の友禅職人さんの丁寧な仕事振りがうかがえる逸品でした。

ご存知、和装離れに長引く不況の影響で、工賃を抑えに抑えた着物作りの最近は、昔のようにはじっくり時間を掛けられないのが実情で、不本意でも少し手を抜かざるを得ないことも。。。職人さんにも生活がありますからね。。。それでも食べていけず、昔の工房仲間もほとんど転職してしまって、私も完全にやめてしまおうと思ったことも、、でも離れられずにここまで来てしまいました。私にとって友禅は、不思議な魅力のある世界です。たぶん死ぬまで続けて行くのでしょう。

そうそう、10月の手づくり市は、出店許可の返事待ち状態です。無事許可が下りたら、先月お隣だった着物作家さんが申し込みを忘れたということで、一緒に出店します。規則違反なのかもしれませんが、なんせ二人とも小さなお店ですので、たぶん主催者も許してくれるでしょう。

余談  う〜〜ん、あの古い着物(画像では右から4番目)買おうかな。500円からって書いてあったけど、まさかあの着物はそういうわけには行かないでしょうね。

Posted by kobechan at 2005年10月07日 01:18
Comments

ワカル人にはワカル、本物っていうやつでしょうか・・。
フリマとかで「え”〜?」っていう値段で超高級な反物が売られていた事がありました。高校生の彼女にはいらない反物?でも、それは着物にしたらウン十万かという品・・。
「300円なの???ひ〜ぃ」
私も全然だめで、浴衣で精一杯ですが・・。

Posted by: おせんべい@ at 2005年10月07日 17:45

おお〜っ、おせんべい@さん、もう怪我は良くなりましたか?

えええ?300円ですか!!
私の見たのは、着物に仕立てられて、たぶん何度も袖を通され古くなった着物、、、、ちゃんと着物の役目を果たしたものですからいいのですが、その反物もなんとか着物時代を経て欲しいですね・・・(T_T)
と、偉そうなこと言えないのです。私自身着物を着る機会がほとんどないんですからね〜〜〜

Posted by: 小紅 at 2005年10月08日 23:35