2009年11月29日

猫額とバティック

やっと京紅型の仕事を納めて、昨日は一日猫額の図案を考えることが出来ました。

これはちょっと見づらいかもしれませんが、エンピツで描いたラフ画です。一切の無駄を省いたセンスのいい図案・・・・・とは程遠く、これでもかと招き猫を描きこんでいます(笑)雰囲気の違う猫を描いたつもりが、やっぱりどの猫もちょっととぼけた・・・ご利益の無さそうな猫になっています。明日はもう少し猫をきれいに描いて、宝尽くしや縁起物も描き足して(まだ足すか!)月曜日には糸目を頼みに行く予定です。小さな額の図案も数点出来ました。これらは2月の個展でお披露目しますが、その前に新春早々の益子「もえぎ平成の招き猫展」にも出展します♪


この鮮やかな染物は、すごく素敵な若い男性にプレゼントしてもらったものです!!えっ??
あはは・・・種を明かせば、、、、数日前に近所の大型スーパーで、マレーシア観光局のホームステイを募るイベントがありました。私はその催しのことは知らずにいて、終了間際に通りがかったところ、大方のコーナーは片づけが終了していていましたが、隅の方で、職人の若い男性がとても鮮やかな布を片付けて始めていました。帰り支度の邪魔をするようで申し訳ないと思いつつ、そのきれいな布の染め方が知りたくて話しかけてしまいました。言葉が通じないなりに、それがインドネシアやマレーシアで主に生産されているバティック染(ろうけつ染め)であることが解りました。ご存知ジャワ更紗もバティック染めの一種なのですが、これは模様が全然違います。原色が多いのは、南の国の色彩感覚なのでしょうか、、、薄い透き通る絹地に鮮やかな色合いできれいにぼかしが施されていました。

説明のお礼を言って立ち去ろうとしたら、その人は染物を枠からはずして(実演に使用していたものらしい)丁寧に折りたたんで、何と、私に手渡してくれました。思いがけないことにびっくりしましたが、とてもうれしかったです。きちんとお礼を言うまもなく、その男性は他の職人さんたちと会場を引き上げていってしまいましたが、同じ染色に携わる遠い国の人の作品、大切にしようと思いました。もっと時間があれば、言葉が通じれば、、、連絡先を聞いて、私の友禅染額をお礼に差し上げることができたのに・・・・(いらんかな?)

いつかゆとりが出来たら、マレーシアホームステイでバティック染めの体験をしてみたいな〜〜

世界中の染物を見て回りたい。・・・・夢で終わるでしょう(涙)時間もお金も無いもの・・・・ね。ふぅ。

Posted by kobechan at 01:43 | Comments (5)

2009年11月23日

おじさんの京都

オレンジ色の光に包まれた晩秋の一日、朝からおじさんの用事にお付き合い・・・・

朝、近所のスターバックスの開店を待って、コーヒーを飲みに行きました。ここはほとんどが木の椅子席ですが、窓辺に3席だけゆったりとしたソファー席があります。扉が開くと、あっという間におじさん3人がソファー3席を確保!しばらくして3人のおばちゃんが、それぞれのトレイにコーヒーを2客載せて窓辺の席に落ち着いたのですが、6人のうちの2人は、歌留多と私でした〜〜(笑)

コーヒーを飲みながら一時間ほどゆっくりと本を読んで、その後は同じ建物の中にあるバーゲン中のユニクロへ・・・おじさんの冬用下着(ズボン下も)やスラックス、靴下を購入した後、書籍コーナーで面白い本を購入しました。その名も「おじさんの京都」!うちのおじさん、最近の京都案内は若い子やご婦人対象でつまらないし、知ってるお店載ってないって嘆いていたのですが、この本に紹介されてるのはほとんどなじみのところだって楽しそう。・・・・私もパラパラとめくってみると・・おお〜〜っ、おばちゃんにも楽しい本だ!青春時代によく行ったお店や場所がずらり、、、大銀、船岡温泉、銀閣寺キャンデー、ほんやら洞エトエトセトラエトセトラ♪おじさんは他にも「ビートルズベスト集」というギターの楽譜集も購入。寝る前のひとときうるさいかも、、、

で、これはやらせ画像です(笑)見ようによっちゃ立ち○ョン?まずいな!

午後からは、歌留多の欲しいデジカメが格安で販売されてるという、少し遠い電化製品のお店までお付き合い。そのお店は、我が家からは普段なら叡山電鉄に乗っていく距離・・・でも、デジカメのせっかくの安さを実感するためにも、ここは歩いて出かけようということに、、(私達ってケチ?笑)
まずは高野〜高野橋から北を望めば、右に紅葉の比叡山、左の川沿いにはハイキングの元気な中高年達!(左)出町柳から川沿いに歩き、植物園に向かうそうです。
私達は、高野橋から少し北の、桜並木の紅葉が美しい松ヶ崎疎水を歩く(右)

途中で疎水と別れ、さらに北に向かうと「工芸繊維大学」の銀杏並木・・・・・(左)
さらにさらに北に向かうと・・・丘!霊園!関係者以外立ち入り禁止!・・・・・お邪魔します・・・
落ち葉に埋もれた丘の道を抜けると、車の多い狐坂。狐坂を抜けるとそこは宝ヶ池公園で、前方に見えるのが京都国際会議場でございま〜す。(右)

宝ヶ池畔をゆっくり散策して、今年最後の紅葉を楽しみました。このあたりは観光客は少なく、犬の散歩をさせる近所の人や子供づれの家族などが多く、皆ゆったりと最後の紅葉を楽しんでいました。

で・・・・池を後に、宝ヶ池プリンスホテルの並木を抜けて、目的地のミドリ電化で無事最後の一台になっていたデジカメを購入!いいなぁ〜1200万画素!私のは父のお下がり500万画素だものなぁ!それにしてもデジカメは安くなりました。なんてったって一番最初に購入した200万画素のデジカメは7万円くらいして、確か分割払いだったと思う、、、今は1200万画素でも2万円しないんですからね!

・・・・・・・疲れた中高年、帰りは、もちろん電車、、、でした。

ということで幸せなおじさんの休日でした。
 


Posted by kobechan at 23:40 | Comments (5)

2009年11月19日

初冬の光の中で・・・

少しずつ少しずつですが、個展の準備を始めています。初めての個展という気負いがあって、かえって作品が浮かばない状態が続いていましたが、稚拙でも、いままで愛情込めて作り出してきた作品も東京に連れて行ってあげようと思ったら、少し気が楽になりました。私に提供された展示スペースは15畳なので、もちろん新作も何点か作らなければなりませんが・・・・・・着物の仕事と並行してなので・・・・ふぅ。

取りあえず、一緒に展示予定の粘土猫を夜な夜なこね回しています。初冬から真冬にかけて、この白い変なものが窓辺の光の中で増えて行きます・・・・ある程度まとまった数が出来たら、紙やすりで形を整えて、おなかに綺麗な友禅模様を描く予定です。そして、初春の谷中で皆様にお会いできますように・・・・モデルは、しつこいようですが、あなたかもしれません(笑)








以前友禅工房で先輩だったK氏の一周忌です。彼は、やんごとなきお方の着物を染めたこともある腕のいい職人でした。(でも、友禅職人は貧しいのです。あ、これは独り言です)・・・ここ何年かは体調も悪そうだったのに、「景気が良くなったら飲みに行こう」という電話のやり取りだけで、会わずじまい・・・・・・そして別れが来てしまいました。

ちょっとはにかんだやさしい表情を懐かしく思い出します。Kさん、個展に来てくださいね、、そして何やこれって笑ってくださいね。東京のお酒をご馳走しますよって♪

Posted by kobechan at 12:40 | Comments (8)

2009年11月15日

手づくり市で見つけた猫もの

紅葉の美しい季節を迎えた京都です・・・・落ち葉を踏みながら知恩寺の手づくり市に行ってきました。

日曜日、紅葉の季節、雨の心配は無しと、手づくり市の好条件が3拍子揃って、境内は身動きが取れないほどの人で賑わっていました。まずは来年の個展に使う小さな額を「木工うさぎ職人」さんのお店で購入して、会場で会う約束の友達からの連絡を待ちながら、いろんなお店をのんびり見て回りました。

今日惹かれたのは、陶器で出来た小さな置物をいっぱい並べたお店↑です。来年の干支の寅や縁起物の福助、観音様、坂本竜馬像、懐かしい昭和の子供達風・・・・どれもこれも素焼きの地色に青の釉薬で絵付けした素朴なもので、ノスタルジックな思いを呼び起こしてくれるものです。作り手は数年前に定年退職したという男性で、自宅で自由気ままにこねた作品を信楽の窯元で焼いてもらっているそうです。素敵な作品のあまりの安さに、儲けがないのではと問いかけたら、長い間がむしゃらに働いてきたのでお金は問題外で、好きなものを作って発表できるのがうれしいとのこと。

で、私が迷わず購入したのがこれ↑猫を拾って帰る少年の期待と不安をうまく表していると思ったので・・・・・この作家さんの作品をセピア色の写真に撮って、そこに詩を添えた作品集なんか素敵だろうな♪

猫ものもう一つは、私も手づくり市に出展していた頃のお隣さんの張り子の猫ちゃんです♪この作家さんも・・・・おじさん・・・失礼!作品のどの猫も、幸せそうで天真爛漫な表情が素敵です!画像の奥に鎮座している「胎内仏猫付大きな招き猫+小さな招き猫」が圧巻で、これは平成の招き猫100人展に出展されています。

そんなこんなしているうちに、以前手づくり市で一緒に出店したこともある大阪の友達と久しぶりの再会!出店していた場所の懐かしい鐘楼の前で思い出話をしていたら、お互いまた参加熱が出てきたような〜〜〜

おじさん達も頑張ってることだし、、、おばちゃんたちも、、、がんばりましょうか>ちゃん
福砂屋のカステラありがとうございました〜>ちゃんのお姉様

ということで、今夜はこの辺で、、、、
粘土猫一体だけ作ってから休むことにします。
その前に、こんな時間だけど、カステラ一切れ食べちゃおうかなぁ〜〜(笑)

Posted by kobechan at 22:06 | Comments (2)

2009年11月14日

個展に向けて

来年2月に迫った谷中「猫町ギャラリー」での個展に向けて、11月からは計画的に作品を作って行く予定でしたが、紙の上に計画は立ててみるものの、なかなか具体的な制作にかかれないでいます。昔から計画を立てるのは好きで・・・新しいノートを買ってきたり、綺麗なイラストを入れたりして計画表作りに没頭したあげく、肝心のことはなかなか始めない性格・・・・直りません。

といいつつ、明日までには個展の名前を連絡しなければなりませんし、、いよいよ現実味を帯びてきたました。今まではグループ展だったので、割り当てのスペースが限られていてある程度気が楽でしたが、今回は15畳のスペースを一人で埋めなくてはなりません。個展なんて身の程知らずだったという気持ちは今でも残っていますが、受けた以上は責任を持って数をそろえなくては・・・・

という焦りから、今日は比較的簡単に染められる素描やステンシルに挑戦しました。・・・・・・が・・・・・・ことごとく失敗!貴重な白絹をいっぱい無駄にしてしまいました。やはり、私に出来るのは手描友禅しかないことを思い知らされた一日でした。明日から地道に友禅の図案を考えて行かなくては・・・

明日から?

はい、素描などの失敗の後、凝りもせず粘土猫再開しました。お腹に友禅模様を描きたいので、以前作ったものより大きめ、太めです。モデルは私・・・かもしれないし、あなたかもしれない(笑)

明日は手づくり市に行ってきます。懐かしい人に会えるかも♪

Posted by kobechan at 16:52 | Comments (6)

2009年11月07日

秋のデザート

これ何か解りますか?

答えは、今が旬の代白柿を凍らせてから、シャーベット状に解凍したものです。

代白柿は、主に奈良地方で採れる江戸柿を特殊なガスで渋抜きした、ゼリーのようなやわらかい柿です。この柿、江戸柿というくらいだから、もともとは関東地方の食べ物かと思っていたのですが、意外や意外、京都以外ではほとんど食べられていないとか?我が家では歌留多が大好きで、夕食の後によく食べます。もちろん凍らせないでそのまま食べるのが普通ですが、出回る時期がごく短いので、今の時期に余分に購入して冷凍しておきます。今我が家の冷凍庫は赤いものでいっぱい・・・・ふふふふ・・・・北海道の義母から送られたイクラの醤油漬け&紅鮭&カニも出番を待っています。

今日の猫絵・・・・僕も赤いものだいしゅき!

お後がよろしいようで・・・・(笑)


Posted by kobechan at 00:19 | Comments (19)

2009年11月01日

とうとう11月

9月の猫展2つが終了して、1ヶ月だけは猫額のことを考えないようにして、のんびり過ごしてきました。

さぁ!いよいよ11月に突入!

まずは大きく伸びをして、今日からは個展に向けて気持ちを切り替えようと思います。仕事や一応主婦の仕事もあるので、かなり厳しい毎日になると思うけれど、私は手抜きはしない、、多分しないと思う、しないんじゃないかな、、、ま、ちょっとするかもしれない。。。。主婦関白宣言みたいだわ(笑)

とはいえ、いい図案はなかなか浮かびません・・・・・左は、団地の集会場でヨガ教室を開く友人のパンフ用に描いたラフ画、、右は、、、冗談で「しんせんなおしゃかな食べたい猫」です(笑)こういうのならすぐ浮かぶのにね〜〜


10月最後の日の昨日は、久しぶりに銀閣寺方面に散歩に出かけました。

京大農学部キャンパスの少し色づいた銀杏並木をよぎり、学舎の隅にひっそりと安置されている石仏に手を合わせ・・・・(この石仏については由来など記されていないので詳しいことは解りませんが、平安時代のものらしく、その後白川の氾濫によって地中に埋まっていたものを戦後掘り出したということです)

農学部の門を出てからは、今出川通りを東にゆっくり歩き、お腹がペコペコになった頃たどりついたのが、銀閣寺交差点から哲学の道沿いにちょっと東に入った定食屋「大銀」です。ここは学生の頃よくお世話になったお店で、結婚してからも時々気楽な外食の店として利用してました。(おかずが多いし安いのよね、なっちゃん!←個人情報すんません♪)しばらくご無沙汰していたら、綺麗に改装されていました。歌留多は「他人丼」、私は「カレーうどん」で、どちらもしっかりとした味付けで美味しかったです。カレーうどんのほうが大きな丼に見えますが、手前に置いてあるからですよ!嘘じゃないよ!

食事の後は、観光客で賑わう銀閣寺参道を背に来た道を戻り、スーパー「メルシー・マルギン」で夕食用の買い物・・・食べることばかり考えているみたい(笑)

余談ですが、京都を散歩すると時々不思議な感覚に襲われます。若い頃は、魑魅魍魎が粒子になって濃厚な空気を作り出しているような気がして息苦しいなんてこともありました。さすがに感性が劣化した今ではそんなことは無くなりましたが(笑)・・最近感じるのは、もう40年近く京都に住んでいるのに、何度も歩いた京都の町で自分達が観光客になったような気分になること・・・それはそれでちょっぴり得したような楽しい感覚なのですが、一方では京都には永遠に溶け込めないような一抹の寂しさも感じるのです・・・・100年やそこら住んだくらいでは京都人とは言えまへん、、先の戦争と言ったら応仁の乱どす、、、とは生粋の京都人を自負する人の言葉だそうで、笑い話のようであながち嘘ではないのかも。人生のエピローグに入ってきても、私達は旅の途中?(キャー、こんな言い回し恥ずかしい〜〜〜!!)

折りしも、知恩寺では秋の古書市が開催されていました。ゆっくり見たかったのですが、スーパーの袋に入れた生ものが心配なので、出店をさらっと見て帰ってきました。久しぶりの知恩寺で、手づくり市に出店していた頃が懐かしく思い起こされました・・・・またいい季節にでも出店できたら楽しいだろうとは思いつつ・・・たぶんもう無理だろうとも・・・・(歌留多が退職してからでも、のんびり再開するかもしれませんが)余談ですが、私達の夢は、70歳くらいまでは元気でいて、全国の手づくり市を巡ることなのです。儲からなくても、せめてガソリン代くらいは稼げたらいい位の気持ちでね♪

なんか脈絡の無い話を長々とすみません。

Posted by kobechan at 01:46 | Comments (5)